四国遍路持ち物

お遍路持ち物1 金剛杖

2018/08/10

お遍路の持ち物は?と 問われて真っ先に挙げるのが杖です

四国にお遍路に行くと決めたらまず杖の用意です。

勿論現地に行けばどこでも売っていますので、そこで買えばいいのですが本来はそういう簡単なものではないのです。

現実的な目的としては遍路道には険しい山越えもあり杖は必需品です。

ただし杖は、単なる木の棒ではなく「お大師様が導いて下さるもの」「お大師さまのご分身」=「同行二人」お大師さまと一緒に歩く、お大師さまが助けて下さる

という意味合いを持ち、それゆえ決して粗末に扱ってはならないのです。

先立たれた親、連れ合いとの「同行二人」ということであるかもしれません。いつも一緒なのです。

宿に着けばまず杖を水で癒し、清め労をねぎらい感謝します。それから自分です。

さらに、頂部の切り込みは握った手の滑り止めなどではなく卒塔婆を意味しています。

厳しい道中に行き倒れて葬られた際の墓標です。

そういう決死の覚悟が込められています。
昔は本当に行き倒れた人も多かったようです。

ですから杖は売店で気楽に買うという性質のものではなく、本来

お寺または先達から(お大師さまになり代わり)手渡しされ導かれるもの・・なのです

もし貴方が少しは本気で四国巡礼しょうと発心したのなら1本幾ら、、、で買うのではなく安楽寺や仙遊寺のご住職にお願いしてご祈祷して頂いて下賜してもらいましょう。そこで仮に1万円の志納をさせて頂いたとしても、その杖こそこれからずーっと道中貴方を導いてくれるはずです。

また貴方がどなたかを初めてお遍路にお誘いしたとすれば、その本意を説明して杖をプレゼントしましょう。
人からひと、時代から時代へのバトンタッチです。キーワードは「導く」

自分で杖を作るのもオッケーです

その場合はホームセンターなどで白木を買ってきて、心を込めて卒塔婆工作をして下さい。
大切なのは遍路に向かう心構え、お大師さまと心を繋げるという気持ちを込めることです。

その場合でも大先達かお寺さんにご祈祷してもらうのをお薦めします。

 

四国遍路の持ち物 の筆頭に杖を挙げた意味をご理解いただけましたでしょうか

 

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