田渕義雄の足跡を辿って---そして

父田渕義雄に連れられて初めて四国の地を踏んでから60年になります。

そのころは遠足程度の意識しかありませんでした。成人してからもたまに行ったり、何年も途絶えたりでした。

巡り合わせで遍路の会、大阪楽心会の会長を拝命させて頂いてからは、父の志を継ぐのだという気持ちが芽生えてきました。それからは会の皆さまや別動隊(温泉グルメ遍路)と共に年に10回以上、四国遍路に足を運ぶようになりました。

父は四国88ヶ所のお寺に燈明台や納札箱を寄進して回っていましたが、何十年も経ち相当傷んできているので、それを修復してガラス戸など取り付けて奉納するプロジェクトを会の皆さまの力を借りて続けています。

ここにきて、父がどういう気持ちで四国に、それこそ亡くなる直前まで、こだわって足を運んでいたのか想うのです。
そういう齢になったということかもしれません。
と、同時に父の足跡を辿りながらも自分自身のお遍路を求めるのです。

父が四国で始めたもう一つこと、昔はお遍路するにも風呂敷包みやずた袋、木箱のようなものしかありませんでした。そこで試行錯誤を繰り返し、ビニール素材を使った線香やローソク、納札を一式入れるバッグを作り(参照)お寺、お遍路用品販売店などに置かせてもらいました。

それも後をついで私がやらせて頂いていますが、お寺さん、販売店さんとは60年のお付き合いになります。

四国八十八ヶ所を巡る旅はこれからも続けるのですが、当社の商品「特任」をずっと扱って販売して下さっている方々に直接会ってお礼を言いたい、、それも私の巡礼だろうと思うのです。

お大師さまの縁で結ばれた、その縁を辿る私の旅・遍路です。